本文へスキップ
ネットSOSナビ

サポート詐欺の電話をかけてしまった人が、今すぐやる7つのこと

最終更新

パソコンやスマホに「ウイルスに感染しました」という警告が出て、書かれていた番号に電話をかけてしまった。相手の言うとおりにソフトを入れて、画面を操作された。カードの番号や、コンビニで買った電子マネーの番号を伝えてしまった。ここに来た方の多くが、このどこかで止まっています。

まず知っておいてほしいことがあります。その警告画面は、あなたの端末を調べて出たものではありません。表示された時点では、ウイルスには感染していないのが普通です。警察庁は「偽のセキュリティ警告画面に表示される電話番号に電話をしないでください」と注意を呼びかけています。被害が生まれるのは、電話をかけたあとに相手が行わせる操作のほうです。

だからこそ、この記事は「電話をかけてしまったあと」に絞って書いています。やることは、①通話と遠隔操作を切る ②入れさせられたソフトを消す ③カードを止める ④電子マネーを止める ⑤端末の中身を点検する ⑥警察と公的窓口に相談する ⑦お金を取り戻す手続きと再発防止、の7つです。

当サイトはセキュリティソフトも修理サービスも売っていません。ですから「まずこれを買ってください」とは書きません。以下は、どの携帯電話会社・どのメーカーの端末を使っている人でも同じようにたどれる手順です。上から順に読んでください。全部を15分で終えなくてかまいません。1番目だけでも先に済ませてください。

先に結論

  • 最初にやるのは、通話を切ることと、インターネットの接続(Wi-Fi・LANケーブル・モバイル通信)を切ることです。遠隔操作は接続が切れた時点で止まります。
  • 相手に入れさせられた遠隔操作ソフトは、名前を控えてからアンインストールします。消す前に名前を控えるのは、相談と被害届で必要になるためです。
  • カード番号を伝えた場合は、カード裏面の紛失・盗難の受付番号へ電話し、「サポート詐欺で番号を伝えた」と事実だけを伝えて停止を依頼します。
  • コンビニで電子マネーを買って番号を伝えた場合は、そのカードの発行元(管理会社)へ連絡します。レシートとカード本体は捨てないでください。
  • お金を払っていなくても相談してください。警察相談専用電話 #9110、消費生活センターは消費者ホットライン 188 です。

手順1 通話を切り、インターネットの接続を切る

まだ相手と話している途中なら、説明せずに切ってかまいません。「上司に代わります」「切ると被害が広がります」と言われても切ってください。

相手は、こちらが冷静になる時間を作らせないように話し続けます。切ったあとに何度もかかってきますが、出る必要はありません。

  1. 通話を終了し、折り返しの着信は無視する

    かけた番号は着信拒否に設定してかまいません。相手が「解約手続きが必要」などと言ってきても、正規の会社ではないので手続きは存在しません。

    相手から聞かれた内容(氏名・住所・カード番号・口座・IDとパスワードなど、何をどこまで答えたか)を、紙かほかの端末にメモしてください。あとの相談で必ず聞かれます。

  2. 遠隔操作されている端末を、インターネットから切り離す

    ノートパソコンならWi-Fiをオフに、有線ならLANケーブルを抜きます。スマホは機内モードにすると、Wi-Fiとモバイル通信の両方が一度に切れます。

    遠隔操作は通信の上で動いています。接続を切れば、その場で相手の操作は止まります。電源を落とすより、まず通信を切るほうが確実です。

  3. 画面が警告で固まっている場合は、ブラウザを閉じる

    全画面表示になって閉じられないときは、IPA(情報処理推進機構)が案内しているとおり、キーボードの「Esc」キーを2〜3秒押し続けると全画面表示が解除され、右上の閉じるボタンが出ます。

    それでも閉じられないときは、パソコンを再起動してください。再起動のあとにブラウザが「前回のページを復元しますか」と聞いてきたら、復元しないを選びます。

注意:相手に「このまま電源を切らないでください」「画面を見ていてください」と言われていても、従わないでください。その指示は、こちらの操作を止めさせて、送金や設定変更を終わらせるための時間稼ぎです。

手順2 入れさせられた遠隔操作ソフトを、名前を控えてから消す

サポート詐欺では、ほぼ必ず「サポートのために必要です」と言って画面共有・遠隔操作のソフトを入れさせます。これが残っていると、あとからまた操作される可能性があります。

消す前に、ソフトの名前と、入れた日付を控えてください。相談窓口と警察で「何を入れられたか」を聞かれます。

  1. 最近インストールされたソフト・アプリを一覧で見る

    Windowsは「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開き、並び順をインストール日にします。macOSは「アプリケーション」フォルダを日付順にします。

    スマホは「設定」→「アプリ」(iPhoneはホーム画面とAppライブラリ)で、自分が入れた覚えのないものを探します。

  2. 自分でインストールした覚えのないものを、名前を控えてアンインストールする

    IPAは、遠隔操作ソフトが残っている場合はアンインストールするよう案内しています。判断に迷うものは、メーカー名と一緒に検索して、何のソフトかを確認してから消してください。

    アンインストールできない、パスワードを求められる、管理者権限を奪われている、といった場合は、無理に操作せず手順6の相談窓口へ進んでください。

  3. ブラウザに追加された拡張機能と、通知の許可を確認する

    拡張機能の一覧に見覚えのないものがあれば削除します。サイトからの通知の許可も見直し、覚えのない送信元を削除してください。

    スタートページや検索エンジンが勝手に変えられていることもあります。元に戻しておきます。

  4. セキュリティソフトで、端末全体をスキャンする

    Windowsに最初から入っている「Windows セキュリティ」でもかまいません。フルスキャン(完全スキャン)を選びます。

    通信を切ったままではスキャンの定義ファイルを更新できないため、この手順に進む時点で接続を戻します。戻したあとに不審な動きがあれば、もう一度切ってください。

注意:「サポート料」として有料のソフトやサポート契約を買わされている場合、そのソフトを消しても契約は残ります。手順7の返金・解約の相談まで進んでください。また、相手が使った遠隔操作ソフトそのものは正規の製品であることが多く、ソフトのメーカーに責任を問うことはできません。

手順3 カード番号を伝えた場合は、カード会社に停止を依頼する

カード番号・有効期限・裏面の3桁(セキュリティコード)のどれかを口頭で伝えた、あるいは画面に入力した場合は、すぐ止めてください。

まだ請求が来ていなくても止めます。使われてからでは、手続きが「止める」ではなく「調査してもらう」に変わり、時間がかかります。

  • 連絡先は、カード裏面に書かれている紛失・盗難の受付番号です。多くのカード会社が24時間・年中無休で受け付けています。手元にカードが無ければ、カード会社の公式サイトで番号を確認してください。
  • 伝えることは事実だけで十分です。「偽の警告画面に出ていた番号に電話し、カード番号を伝えてしまった」と話し、停止と再発行を依頼します。落ち度を責められるのではないかと心配する必要はありません。
  • カード会社から「いつ・どこで・何を伝えたか」を聞かれます。手順1で控えたメモをそのまま読み上げてください。
  • 止めたあとで、直近の利用明細をひととおり見てください。身に覚えのない請求があれば、その場で調査を依頼します。
  • ネットショップなどにそのカードを登録している場合は、再発行後に登録し直す必要があります。公共料金や通信料の引き落としに使っていないか、あわせて確認してください。
  • デビットカードやプリペイドカードでも同じです。口座から直接引かれるぶん、止めるのは早いほうがよいと考えてください。

注意:被害の補償があるかどうか、どこまで戻るかは、カード会社ごとの規約と調査結果によって変わります。当サイトが「戻ります」とお約束することはできません。ただし、連絡が早いほど条件が整いやすいという点は各社に共通しています。迷っている時間がいちばん不利になります。

手順4 電子マネーの番号を伝えた場合は、発行元へ連絡する

「サポート料はコンビニのギフトカードで支払ってください」と言われて買いに行かされた場合、これは典型的なサポート詐欺の手口です。正規のサポートが、修理代をコンビニの電子マネーで求めることはありません。

カードの裏の番号(コードやPIN)を読み上げた時点で、相手はその残高を使えます。それでも、使われる前であれば止まることがあります。

  1. カード本体とレシートを、絶対に捨てない

    番号を伝えてしまったカードでも、カード本体とレシートが手続きの証拠になります。写真も撮っておいてください。

    何枚買ったか、1枚いくらか、いつどの店で買ったかをメモします。複数枚買わされているケースが多く、枚数の記録が必要になります。

  2. その電子マネーの発行元(管理会社)に、すぐ電話する

    連絡先はカードの裏面か、発行元の公式サイトに載っています。「詐欺にあって番号を伝えてしまった」と伝え、残高の凍結ができるかを確認してください。

    コンビニの店員に言っても止められません。レジで扱っているだけで、残高を管理しているのは発行元の会社です。

  3. コード決済や銀行振込で払ってしまった場合は、その会社と銀行へ

    コード決済のアプリなら、そのアプリの問い合わせ窓口へ連絡します。銀行振込なら、振り込んだ銀行に「詐欺の被害で振り込んだ」と申し出てください。

    振込先の口座が凍結されることがあります。この手続きは警察への相談と並行して進めます。

注意:「番号を伝えただけなら大丈夫」と自己判断で放置しないでください。逆に、もう使われてしまったあとでも、記録を残しておくことに意味があります。捜査や返金の相談で、被害の範囲を示す材料になります。

手順5 端末とアカウントの中身を点検する

遠隔操作されていた間に、画面に映っていたものはすべて見られていると考えてください。ファイルが開かれていた、メールが読まれていた、ということが起こりえます。

ここは時間がかかるので、手順3と手順4を終えてから取りかかってください。

  • メール・ネット銀行・ショッピングサイトなど、その端末で自動ログインしているサービスのパスワードを変更します。変更は、遠隔操作されていない別の端末から行うのが安全です。
  • 同じパスワードを使い回しているサービスがあれば、そこも変えてください。1か所が漏れると、同じ組み合わせで他のサービスが試されます。
  • 二段階認証を設定できるサービスは、この機会に設定します。パスワードが漏れても、もう一段で止まります。
  • メールの自動転送の設定を確認してください。知らない宛先への転送が追加されていれば削除します。気づかれにくい手口です。
  • ネット銀行は、振込の履歴と、振込限度額の設定を見てください。限度額を上げられていることがあります。
  • パソコンに新しいユーザーアカウントが作られていないか、「設定」→「アカウント」で確認します。見覚えのないものは削除してください。

注意:点検しても不安が消えないとき、あるいは管理者権限を取られていて元に戻せないときは、端末の初期化(リカバリー)が確実です。ただし初期化するとデータは消えます。先に写真や書類のバックアップを取り、手順6の相談窓口に状況を伝えてから判断してください。

手順6 警察と公的窓口に相談する

お金を払ってしまった場合はもちろん、払っていない場合も相談してかまいません。相談の記録が残ること自体に意味があります。

相談は無料です。「自分が悪かったから」と黙ってしまう人が多いのですが、同じ手口の被害を止めるための情報にもなります。

  1. 警察相談専用電話 #9110 に相談する

    緊急ではない相談の窓口です。110番と違い、生活の安全に関わる相談を受け付けています。最寄りの警察本部の相談窓口につながります。

    お金を取られている場合は、最寄りの警察署に出向いて被害届を出します。手順1のメモ、手順4のレシートとカード、振込の控えを持って行ってください。

  2. 消費者ホットライン 188 に相談する

    有料サポート契約を結ばされた、解約できない、返金してもらえない、といったお金と契約の問題はこちらです。最寄りの消費生活センターにつながります。

    契約書やメール、支払いの記録を手元に置いてから電話してください。

  3. IPA(情報処理推進機構)の情報セキュリティ安心相談窓口に相談する

    端末に何をされたか分からない、遠隔操作ソフトを消しきれたか不安、といった技術的な相談はこちらが適しています。

    サポート詐欺の手口と対処は、IPAと警察庁の公式ページにも掲載されています。この記事の末尾からそのまま開けます。

  4. 家族や職場に、起きたことを共有する

    同じ端末やネットワークを家族と共有している場合、影響が及ぶ範囲を知らせる必要があります。会社の端末なら、社内の担当者へすぐ連絡してください。

    恥ずかしさから黙ってしまうと、二次被害の発見が遅れます。手口が巧妙なだけで、落ち度の問題ではありません。

手順7 落ち着いたあとにやること(返金の相談と、二度目を防ぐ設定)

ここまでで、被害の広がりは止まっています。残りは、お金を取り戻す相談と、同じ画面が出たときに二度と電話をかけないための準備です。

  • 有料サポート契約を結ばされている場合は、契約内容を確認したうえで消費生活センターに解約と返金を相談してください。自分だけで業者とやり取りしないほうが安全です。
  • 「被害を取り戻せます」という連絡が、後日メールや電話で来ることがあります。これは被害者名簿をもとにした二次被害の手口です。費用を求められたら、その時点で断ってください。
  • OSとブラウザを最新の状態に更新しておきます。偽の警告画面そのものは広告の一種として表示されるため、ブラウザの更新と広告のブロックで遭遇する回数を減らせます。
  • 同じ画面が出たときの正しい対処は「電話をかけない・ブラウザを閉じる」だけです。この1行を家族にも共有しておいてください。とくに、日中ひとりで在宅している家族に伝わっていると効果があります。
  • パソコンの購入元のサポート窓口の番号を、あらかじめ紙に控えておきます。画面に出た番号ではなく、自分で用意した番号にかける習慣が、この詐欺への最も確実な備えです。

注意:「ウイルスを駆除します」と検索して出てきた業者に、そのまま電話をかけるのは避けてください。検索結果の広告枠に、同種の業者が出稿していることがあります。連絡先は、購入したメーカーの公式サイトか、この記事の末尾に挙げた公的窓口から確認してください。

よくある質問

電話をかけただけで、何も操作していません。それでも危ないですか?
電話をかけただけであれば、端末に何かが起きている可能性は低いと考えてかまいません。ただし、あなたの電話番号は相手に残ります。後日「先日のサポートの件で」と折り返しがかかってくることがあるため、着信には出ないでください。警告画面自体はウイルスではなく広告として表示されているものなので、ブラウザを閉じれば消えます。念のため、手順2のスキャンだけ行っておくと安心です。
遠隔操作を許してしまいましたが、お金は払っていません。何をすればよいですか?
手順1(通信を切る)、手順2(遠隔操作ソフトの削除とスキャン)、手順5(パスワードの変更と設定の点検)を行ってください。お金の被害が無くても、操作中に見られた情報や、変更された設定が残ることがあります。とくにメールの自動転送とネット銀行の限度額は確認してください。そのうえで、不安が残るならIPAの相談窓口へ相談してください。相談は無料です。
電子マネーの番号を伝えてしまいました。もう戻らないのでしょうか?
使われる前に発行元へ連絡できれば、止まることがあります。まずカード本体とレシートを手元に置き、発行元の窓口へ電話してください。すでに使われていた場合、発行元の判断で戻せないこともありますが、そこで手続きが終わるわけではありません。警察への被害届と、消費生活センターへの相談を続けてください。金額・枚数・購入した店舗と時刻の記録が、その後の手続きで必要になります。
パソコンは初期化したほうがよいですか?
全員に必要な手順ではありません。遠隔操作ソフトを消し、スキャンで異常が出ず、アカウントの点検でも不審な変更が無ければ、初期化せずに使い続けて問題ありません。初期化を検討するのは、管理者権限を奪われている、見覚えのないユーザーアカウントが作られている、消せないソフトが残っている、といった場合です。初期化するとデータは消えるため、先にバックアップを取り、IPAの相談窓口で状況を説明してから決めてください。
家族が電話をかけてしまいました。本人が怖がって詳しく話してくれません。
責めずに、事実だけを順番に聞いてください。①電話をかけたか ②画面を操作させたか(画面が勝手に動いたか)③カードや電子マネーの番号を伝えたか、の3点が分かれば、この記事のどこから始めればよいかが決まります。番号を伝えていれば手順3と手順4を最優先にしてください。本人が操作に不安を感じている場合は、代わりに端末を預かり、手順2から一緒に進めてください。その際も、契約や支払いに関する連絡は本人から行う必要があります。

今の状況に合わせて、次にすべきことを確認しましょう。

今の状況から次にすべきことを診断する

この記事の根拠(一次情報)

あわせて読みたい

スマホの困りごと 使い方ガイドを見る →

家族や友人に知らせる

LINEで送るXに投稿