スマホを失くしたと気づいた直後の10分
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まず、なくしたスマホを探し回るより先に、別の機械を用意してください。家のパソコン、家族のスマホ、使っていないタブレットのどれでもかまいません。最初の10分にやることは、手元にない端末からは操作できません。
順番は、①位置情報の確認と遠隔ロック ②携帯電話会社への連絡(回線停止)③決済の停止、です。この順番には理由があります。auは「スマートフォンの位置検索・ロックは、回線停止をする前にご利用ください」と案内しており、先に回線を止めた場合は解除の手続きが済むまで位置検索とロックが使えないとしています。
つまり、慌てて先に回線を止めてしまうと、端末の中身を守る最後の手段である遠隔ロックが届かなくなります。逆に、ロックを先にかけておけば、そのあと回線を止めても中身は守られたままです。だからロックが先です。
以下では、①遠隔ロック ②回線停止(会社別の連絡先)③決済の停止 ④警察への届け出と再発行 ⑤次への備え、の順に説明します。携帯電話会社の公式ページは自社の手続きしか載っていないため、どの会社を使っている人でも同じ順番で動けるように、7社ぶんを1枚にまとめました。
先に結論
- 最初にやるのは遠隔ロックです。iPhone・iPadは icloud.com/find、Androidは android.com/find を、別の機械から開きます。
- 回線停止はロックのあとです。先に止めると位置検索とロックが使えなくなります(au公式の案内)。
- 回線停止の連絡先は会社ごとに違います。ahamo と povo2.0 には電話の窓口がなく、Webとチャットだけです。
- iPhoneの紛失モードは、Apple Payに登録したカードも使用停止になります。それ以外の決済アプリは別に止める必要があります。
- 落とした場合も、盗まれた場合も、警察に届けてください。拾得物の照会と、保険・補償の請求の両方で使います。
なぜ「位置情報 → 回線停止 → 決済停止」の順なのか
この順番は、電話をかけたい気持ちとは逆になります。多くの人は「まず携帯会社に電話して止めよう」と考えますが、それを先にやると損をします。
auは自社のサポートページで、位置検索とロックは回線停止をする前に使うよう案内し、先に回線停止をした場合は解除の手続きが済むまで使えないとしています。
- 遠隔ロックと位置検索は、なくした端末が通信につながっていないと届きません。回線を止めると、その通信経路そのものが切れます。
- ロックが先にかかっていれば、画面は開けなくなり、中の写真・メール・保存したパスワードは守られます。この状態なら回線を止めても問題ありません。
- 回線停止は「勝手に電話やSMSを使われること」を止める手段です。中身を守る手段ではありません。役割が違うので、順番を入れ替えないでください。
- 決済の停止を3番目にしているのは、iPhoneの紛失モードがApple Payのカードを自動で使用停止にするためです。1番目を済ませると、3番目の作業が一部減ります。
- 10分で全部終わらなくてもかまいません。1番目だけでも終わらせてから、次に進んでください。
注意:「そのうち出てくるだろう」と様子を見るのがいちばん危険です。画面ロックをかけていない端末なら、拾った人がSNSやメールをそのまま開けます。ロックをかけてあっても、SIMを抜いて別の端末に差せば、あなたの番号でSMSを受け取れてしまいます。時間が経つほど選べる手が減ります。
手順1 別の機械から、位置を確認してロックする
パソコンのブラウザでもできます。専用アプリを入れる必要はありません。
地図に場所が出たとしても、取りに行くのは後です。まずロックをかけてください。
iPhone・iPadの場合:icloud.com/find を開く
別のApple製品があれば「探す」アプリでも同じことができます。Apple IDとパスワードでサインインし、なくした端末を選びます。
「紛失としてマーク」(紛失モード)を選ぶと、パスコードでロックされ、Apple Payに登録した決済カードも使用停止になります。画面に連絡先の電話番号とメッセージを表示できます。
Androidの場合:android.com/find を開く
端末で使っているGoogleアカウントでログインし、なくした端末を選びます。
「紛失としてマーク」を選ぶとロックがかかり、画面にメッセージと連絡先を表示できます。ドコモのAndroid端末などは、契約者向けの「おまかせロック」も別に用意されています(iPhone・iPadは対象外)。
画面に出すメッセージには、自分の名前や住所を書かない
ロック画面のメッセージは、拾った人だけでなく、盗んだ人にも見えます。連絡がつく電話番号かメールアドレスだけにしてください。
「この端末は紛失しました。ご連絡ください」程度で十分です。勤務先や住所を書くと、別の被害につながります。
データの消去は、いちばん最後の手段にする
遠隔消去をすると、位置情報も追えなくなります。バックアップがない写真や連絡先は戻りません。
先にロックをかけ、回線を止め、決済を止めたうえで、それでも戻る見込みがないと判断したときに消去してください。
注意:「iPhoneを探す」や「デバイスを探す」の設定を事前にオフにしていた場合、この手順は使えません。その場合は手順2の回線停止と手順3の決済停止を急いでください。設定を後から有効にすることはできません。
手順2 携帯電話会社に連絡して、回線を止める(会社別)
ロックが終わってから、契約している会社に連絡します。連絡先は会社ごとにまったく違います。
以下は各社の公式サポートページに掲載されている、紛失・盗難時の回線停止の窓口です。受付時間も併記しています。
- ドコモ:0120-524-360(ドコモの携帯電話からは 15712)。24時間・年中無休で受け付けています。
- au:0077-7-113(無料・年中無休・24時間365日)。つながらないときは 0120-925-314。IP電話からはかけられません。
- ソフトバンク:ソフトバンクの携帯電話から 113、一般電話などからは 0800-919-0113。紛失時の回線停止は自動音声で24時間受け付け、オペレーターの受付は10時から19時です。
- 楽天モバイル:0800-600-0500(24時間・年中無休)。
- LINEMO:0800-919-3442(自動音声で24時間)。
- ahamo:電話の窓口がありません。「ahamoお手続きページ」(24時間)から手続きします。
- povo2.0:電話の窓口がありません。チャットの窓口から手続きします。
注意:ahamo と povo2.0 は電話で止められないため、パソコンやほかの端末からWebにログインできる状態を作る必要があります。ログイン用のパスワードをなくしたスマホの中にしか保存していない場合、ここで詰まります。先にパスワードの確認手段を用意してから連絡に進んでください。また、番号を検索して調べるときは、検索結果の広告ではなく会社の公式サイトを開いてください。
手順3 決済を止める
回線を止めても、端末に入っている決済アプリは止まりません。ここは別に連絡が必要です。
iPhoneで紛失モードにした場合、Apple Payのカードは使用停止になっていますが、それ以外は残っています。
- コード決済のアプリ(PayPay・楽天ペイ・d払い・au PAYなど)は、パソコンのブラウザから同じアカウントにログインし、利用停止やログアウトの操作をしてください。窓口に電話して止められるものもあります。
- クレジットカードをアプリに登録している場合は、カード裏面に書かれた紛失・盗難の受付番号に電話してください。多くのカード会社が24時間・年中無休で受け付けています。
- 銀行アプリは、その銀行の紛失・盗難の窓口に連絡します。口座の一時停止ができる銀行もあります。
- 交通系ICカードをスマホに入れていた場合は、その発行元(各鉄道会社など)の窓口で利用停止と再発行を依頼します。カードの記名式なら残額を引き継げる場合があります。
- 止め終わったら、直近の利用明細をひととおり見てください。身に覚えのない請求が1件でもあれば、その会社に調査を依頼してください。
注意:「あとで明細を見ればいい」と止めるのを後回しにしないでください。使われてからでは、補償の対象になるかどうかを各社の調査に委ねることになります。補償の有無や対象期間は会社ごとに違うため、当サイトが結果をお約束することはできません。
手順4 警察に届け、再発行の手続きに進む
ここまでで、中身と回線と決済は守られています。あとは戻ってくる可能性を上げる作業と、使える状態に戻す作業です。
落とした場合も、盗まれた場合も、警察に届けてください。
最寄りの警察署か交番に届け出る
落とした場合は遺失届、盗まれた場合は被害届になります。どちらも受理番号が発行されます。
この受理番号は、携帯電話会社の補償サービスや、保険の請求で求められることがあります。必ず控えてください。
端末の製造番号(IMEI)を伝えられるようにする
購入時の箱や契約書類に記載されています。契約者向けのWebページから確認できる会社もあります。
同じ機種は世の中に大量にあるため、色や機種名だけでは特定できません。番号があると照会が進みます。
最後に分かった位置情報の画面を保存する
「探す」の地図に出た場所と時刻は、時間が経つと消えます。スクリーンショットを撮って残してください。
警察に相談するときにも使えます。ただし、表示された場所へ自分で取りに行くのは危険なので、盗難の疑いがあるときは警察に相談してください。
携帯電話会社の補償サービスと再発行を確認する
端末の補償サービスに加入している場合、紛失も対象になる契約があります。加入状況は契約している会社に確認してください。
SIMの再発行と回線の再開も同じ窓口で手続きできます。回線を止めたままにすると、本人確認のSMSが届かず、他のサービスの復旧が止まります。
手順5 次のために、今日やっておくこと
次に同じことが起きたとき、最初の10分で迷わないための準備です。戻ってきた端末でも、新しい端末でも同じです。
- 「iPhoneを探す」(iPhone・iPad)か「デバイスを探す」(Android)を、必ずオンにしておく。これがオフだと手順1が丸ごと使えません。
- 契約している会社の紛失窓口の番号を、紙に書くか別の端末にメモしておく。スマホの中のメモは、なくしたときに読めません。
- 画面ロックのパスコードを設定し、自動ロックの時間を短くする。拾われてから操作されるまでの時間を稼げます。
- アカウントのパスワードを、スマホ以外からも確認できるようにしておく。ahamo・povo2.0 のように、Webログインが手続きの前提になる会社があります。
- 写真と連絡先のバックアップを自動にしておく。遠隔消去という最後の手段を、迷わず選べるようになります。
注意:SNSに「スマホをなくしました」と投稿するとき、電話番号や住所、契約している会社名などを書かないでください。その情報を使って、本人になりすました問い合わせが行われることがあります。連絡は各社の正規の窓口だけで行ってください。
よくある質問
- 先に携帯会社に電話して止めてしまいました。もう遅いですか?
- 手遅れではありません。ただし回線が止まっている間は、位置検索と遠隔ロックが端末に届きません。auは、先に回線停止をした場合は解除の手続きが済むまで位置検索・ロックは使えないと案内しています。まだ端末が見つかっていないのであれば、契約している会社に「位置検索をしたいので回線を再開できますか」と相談してください。再開できない場合は、手順3の決済停止と手順4の警察への届け出を先に進めてください。
- Wi-Fiにつながっていれば、回線を止めてもロックは届きますか?
- 届く可能性はあります。遠隔ロックも位置検索も、届くために必要なのは「インターネットにつながっていること」であって、携帯回線であるとは限りません。自宅や職場のWi-Fiの範囲内で落とした場合は、回線を止めたあとでもロックが届くことがあります。ただし、外で落としたのであれば頼れません。だからこそ、順番はロックを先にしてください。
- 格安SIMや、ahamo・povo2.0を使っています。どこに連絡すればよいですか?
- 契約している会社に連絡します。ドコモの回線を借りているサービスでも、窓口はドコモではなく契約先の会社です。ahamo は電話の窓口がなく、24時間使える「ahamoお手続きページ」から手続きします。povo2.0 も電話の窓口がなく、チャットの窓口から手続きします。どちらもWebにログインできることが前提になるため、なくしたスマホ以外からログインする手段を先に確保してください。
- ロックをかけてあるので、そのままでも大丈夫ではないですか?
- 画面ロックだけでは足りません。SIMを抜いて別の端末に差し替えれば、あなたの電話番号でSMSを受け取れます。銀行やSNSの本人確認をSMSで行っているサービスは多いため、そこから別の被害につながります。回線を止めるのは、この経路をふさぐためです。また、タッチ決済は画面を開かずに使える設定になっていることがあります。ロックに加えて、回線と決済の両方を止めてください。
- 見つかった場合、止めたものを元に戻す手続きは大変ですか?
- 手順はありますが、いずれも元に戻せます。回線の再開は、止めたときと同じ窓口で申し込みます。紛失モードは「探す」の画面から解除でき、Apple Payのカードも再度使えるようになります。コード決済や銀行アプリも、各社に連絡すれば再開できます。止めることをためらう必要はありません。戻す手間より、使われてしまったあとの手続きのほうがはるかに重くなります。
今の状況に合わせて、次にすべきことを確認しましょう。
紛失したときの状況を診断する